2020.03.27
BMXプロレーサー榊原魁の最新状況に関して-3
榊原魁へのご支援誠にありがとうございます。
榊原魁の状況に関してご家族からの公式発表がありましたので、下記に記載させて頂きます。
【Day 42】
魁のクラッシュからちょうど7週間。私達は、魁が僅かではあるものの改善してきていることを伝えることが出来てほっとしている気持ちです。
魁は人工呼吸器を外して、独力で呼吸が出来る状態になりました。その結果、ICUから高度治療室に移ることが出来ました。ICUに居た時は、看護師の方の24時間体制での監視下のもと、重篤な状態を脱する為の最善のケアを受けることが出来ました。ICUに運ばれる人の多くは1週間以内に出ることが一般的ですが、魁が非常に長くICUに居たことは、彼の怪我の深刻さを物語っています。
私達はキャンベラ病院のICUのケアとプロフェッショナリズムの高さに非常に驚きました。ドクターや看護師の方々の重症患者の対応に関する素晴らしいスキル、サポート体制、本物の能力が無ければ、今日、魁はここにいられなかったことでしょう。
ここ数週間の間、魁が勝利したことが他にもあります。①魁は体を動かさないように非常に強い鎮静状態にありました。強力な薬が魁の身体の機能を止めていたのです。②魁の身体に繋いでいた心臓モニター、血圧モニター、人工呼吸器、脳圧モニターなどの機器類は全て外すことが出来ました。 ③魁は目を開けて、辺りを見回すことが出来ています。
脳神経外科医の先生によると、魁は昏睡状態から目覚める長い道のりのスタートを切った状態とのことです。一般的に昏睡状態から目覚める際、睡眠から目覚めるようなものではなく、長い時間をかけて、時には数か月のスパンで徐々に意識を取り戻していくとのことです。魁は回復過程のスタート時点ですが、ドクターたちは魁の現時点での回復状態には満足しているようです。ただ症例は全て異なるため、未来は予想出来ないということも同時に自覚させられています。
【ファンドレイズに関する御礼】
素晴らしい仲間達が集まって魁の為にオンラインでのファンドを立ち上げてくれました。世界中のライダー達がジャージやBMX、ナンバープレートなどのグッズを用いたオークションを行ってくれて、数週間の間で45,000オーストラリアドルを超える寄付が寄せられました。本当に驚いていますし、関わってくれた全ての方々に感謝しています。
また古くからの友人がファンドレイズのイベントを開催してくれて多くの方々が参加してくれました。オーストラリア国内のレースではチャリティーレースも開催して頂いたり、#Kaifight77のステッカーやTシャツなどの販売をレース会場で行ってくれています。イギリスでも国内シリーズ戦の会場で若いライダー達がチャリティーグッズを販売してくれたことも聞いています。
世界中の仲間達からのサポートによって私たちは強くポジティブにいられることが出来ています。本当に感謝しています。
【Spotify playlists】
オーストラリア、イギリス、フランス、イタリア、そして日本の多くの方々が魁の為の素晴らしいプレイリストを作ってくれました。魁は本当に音楽が好きなので、皆さんのプレイリストをコンスタントに流しています。是非、「#Kaifigt77- 皆さんのお名前」をつけてアップしてくれると嬉しいです。魁のプレイリストを聞かれていない方がいたら是非チェックしてみてください。素晴らしい選曲ばかりですよ。
【榊原家に関して】
私たちはまだ病院から徒歩10分ほどのAirBnBに泊まっています。渋滞や駐車場のことを気にすることもなく、日に2,3回魁に会いにいっています。爽はオリンピックに向けてトレーニングに集中している状況です。東京オリンピックまで4か月、爽は最大限にトレーニングを行っていくという自身の決意は、魁にとっても最善の選択であると理解しています。マーティンと由紀も忙しくあるよう努めていますので、何かあればご連絡ください。
時には答えづらい質問をうけることがあります。全ての親は子供達のことを出来る限り助けたいと思っていますが、今回のケースでは私たちが出来ることは限られています。これは魁の戦いで、勝利出来るかは魁にかかっています。魁の容態や回復過程がどうなるかわからないことへの不安と日々向き合っています。.
ポジティブにいる為に、私たちは得ることが出来たものと、失わなかったものにフォーカスするよう努めています。魁の夢であった東京オリンピック出場まであと少しのところまで来ていたという事実は考え過ぎないようにしています。代わりに、7週間前に私たちは魁を失っていたかもしれないところから、今日の状況まで回復できたとう事実を考えています。日々、僅かな改善ではあるものの、42日前と比べると大きな改善であることに感謝するようにしています。
【Next steps】
魁にとっては毎日が違った日になります。いい日もありますが、あまり良くない日もあります。
それでも魁は戦い続けないといけません。
2020年1月1日に魁は下記の投稿をインスタグラムにアップしました。
「どこまで行けるのか。どこまで行くのか。東京五輪に向けて引き続き突っ走って行きます!」
今年がどれだけ重要な年になるかこの時点ではわかっていませんでした。新たに設定された目標に対して、自分自身を再度認識しないといけません。魁はもちろん私たちも。
One day at a time, one moment at a time. Let’s go.
一日一日を着実に。一瞬一瞬を着実に。突っ走っていきます!
敬具
マーティン、由紀、爽
========================================
榊原魁へのファンドレイジングである「Road 2 Recovery」で日本語版ページも作成して頂いております。
ご支援頂けましたら幸いです。
https://road2recovery.com/
ファーストトラック株式会社
代表取締役 社長
塚田邦晴
※「Road 2 Recovery」とは
2000年にアメリカで設立されたNPO団体。AMA(アメリカモーターサイクル協会)が主催するモトクロス大会に出場するライダーやアクションスポーツのアスリートが選手生命を終わらせる大怪我を負った際に、経済的な支援、また精神面での様々なサポートをアスリートやその家族に対して行っている。「Road to Recovery」はアメリカ合衆国の内国歳入法(USC 26)第501条C項の規定で、501(c)(3) — 「宗教」、「教育」、「慈善」、「科学」、「文学」、「公共の安全のための検査」、「アマチュアスポーツ競技の振興」、「子供または動物に対する虐待の防止」のいずれかを目的とした団体—に定められている。